トップページ文化・観光史跡・寺院・文化財指定文化財一覧>紅地格子・萌黄白段桐唐草文様片身替綾小袖

桐唐草格子文様片身替小袖 1領  附  桐紋唐松散らし蒔絵箱 1合

本品は、左右で文様や配色を違えた片身替(四つ替)の意匠を特色とする桃山時代の小袖である。上前と背面の右身頃には萌葱と白の段に桐唐草文をあらわし、いっぽう下前と背面の左身頃には紅地の格子文をあらわす。現状では、左袖以外は本来の表面を裏返して仕立て直され、また裏地も欠失しており、当初の状態を伝えるものではないが、400 年余りを経た染織品としては保存状態もよい。
本長寺所蔵の「賀古氏系図」によれば、羽柴秀吉が三木城主別所長治を攻めた三木合戦(天正6〜8年〈1578〜1580〉)の後、秀吉は長治に忠義を尽くした家臣の加古弥七郎秀久に感賞し、自ら母衣を秀久に下賜するとともに大西の姓を授けたと伝える。本小袖は、その母衣に比定しうるものと考えられる。また、小袖を納めた桐紋唐松散らし蒔絵箱は、その形状から見て小袖を収納するために製作されたものではないが、高台寺蒔絵と呼ばれる蒔絵様式を示す桃山時代の箱であり、小袖とともに賜った可能性がある。羽柴秀吉下賜の伝来をもつ桃山時代の遺例として貴重である。

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▲小袖 
  身丈 129.0p 裄〔左〕64.0p 〔右〕63.2p 袖丈 〔左〕43.6p 〔右〕49.3p 



▲蒔絵箱
  形状:隅丸長方形  縦30.2cm、横76.0cm、高さ29.0cm