地域の景観に重要な役割を果たしている建物などを県が指定する「令和2年度景観形成重要建造物」7件のうちの1件に「黒田清右衛門(くろだせいうえもん)商店(本町)」が選ばれました。
前挽鋸の看板
旧街道の結節点である三木市中心部(本町)に位置し、金物卸店の店舗兼住宅として江戸末期~昭和初期に建てられた建造物です。屋根は「本瓦葺(ほんがわらぶ)き」などの3段形状で、正面には大型のこぎり「前挽鋸(まえびきのこ)」の看板を掲げ、現存する市内最古の金物問屋(1765年創業)として、金物のまち・三木を象徴しています。
10代目社長 黒田 泰義 さん
三木金物は、江戸時代に江戸市場との取り引きが始まり、全国に知られるようになりました。黒田清右衛門商店は、江戸市場との取り引きが許された三木町内2件の問屋のうちの1件として、江戸をはじめ全国各地に三木金物を広めてきました。店先に掲げている前挽鋸は、江戸時代に三木の前挽鋸が江戸に渡って「日本一」と言われるようになったことから、三木の肝要な商品として、看板にしたのだと思います。
代々受け継がれている歴史的な日本家屋に住むことができて、感謝しています。今後もこの建物で家業を続けて、地場産業である三木金物の発展に貢献していきたいと思っています。
三木金物を入れて全国を回った鞄
1889年創業の酒造会社の酒蔵と事務所。明治~昭和初期に建てられた建物で、歴史を感じる旧湯の山街道沿いの街並みを代表する建物です。
1916年創業の金物卸店の事務所。明治~昭和初期に建てられた建物で、旧湯の山街道に面した離れと門塀は建設時の意匠が維持され、伝統的な風情を醸し出しています。
みきのえぇトコ第20回「みきの景観形成重要建造物 黒田清右衛門商店」を掲載した広報みき3月号(2021年)はこちら
都市政策課 都市計画係
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