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煙の知識を身につけよう

印刷 文字を大きくして印刷 更新日:2019年5月20日更新
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 火災というと火を恐れがちですが、本当に怖いのは煙です。

火災で犠牲になった人々のほとんどが煙によるものです。

火災から身を守るために、煙についての知識を身につけておきましょう。

煙が危険なのはナゼ

煙が危ないのはなぜ

煙の速さ

 煙の広がりの速さは火よりも断然早く、温度や燃焼速度によって異なりますが、一般に水平方向で0.5メートル毎秒、垂直方向では3~5メートル毎秒にもなります。

垂直方向では人が逃げるよりも速いので、階段などは特に注意が必要です。

火災では火から逃げることはもちろん、先に煙から逃げなくてはなりません。

煙の速さの画像

一酸化炭素の画像

有毒ガス・炭素粒子の画像

一酸化炭素

 不完全燃焼により発生する一酸化炭素は、無色無臭ですが有毒ガスで、吸込むと血液中のヘモグロビンと結合して体内に酸素が運ばれなくなり(一酸化炭素中毒)命が危険に。

 

 一酸化炭素の危険性

図2-9 一酸化炭素の危険性

 

 

 

 一酸化炭素ヘモグロビンの血中濃度と症状

濃度(%) 症状
0~10% なし
10~20% 前頭部緊迫感、軽い頭痛、皮ふ血管の拡張
20~30% 頭痛、側頭部の脈動
30~40% 激しい頭痛、倦怠、めまい、視力弱り、嘔吐、虚脱
40~50% 激しい頭痛、呼吸脈拍増加、仮死及び虚脱をきたしやすい
50~60% 激しい頭痛、昏睡、けいれん、チェーンストークス呼吸
60~70% 昏睡、けいれん、呼吸脈拍弱く死をきたしやすい
70~80% 脈拍微弱、呼吸遅く、停止、死
80~100%

有毒ガス・炭素粒子

 アクリル系の衣類・プラスチックなどの化学製品が燃えると、木材に比べ10倍~20倍の煙が発生するするといわれています。また、有毒ガスが発生し微量でも強い毒性を持つものもあり、とても危険です。

微粒の炭素粒子(すす)は、多く発生すると黒煙となって広がり、視界を悪くしパニックをひきおこします。吸い込むと肺に張りつき窒息の原因にも。

熱気

 煙は高温の気体です。吸い込むと気管や肺がやけどして呼吸困難を起こし、体の自由がきかなくなります。

酸素欠乏

 人間は空気中の酸素を吸って生きています。物が燃焼するのも酸素を必要としますので、火災の急激な燃焼拡大は空気中の酸素濃度を減少させ、最盛期には室内の酸素濃度は、3%ほどになるといわれています(通常約21%)。

このような状態の中での呼吸は数回で失神し、とても危険な状態です。

 空気中の酸素濃度と症状

濃度(%) 症状
約21% 通常の空気の状態(自然酸素濃度)
18% 安全範囲の下限界
16~12% 脈拍・呼吸数の増加、集中力低下、単純計算の間違い、筋力低下、頭痛、耳鳴り、悪心、吐き気
14~9% 判断力の低下、不安定な精神状態、異常な疲労感、酩酊状態、全身脱力、体温上昇、意識朦朧
10~6% 嘔吐、虚脱、幻覚、意識喪失、こん睡、全身痙攣
6%以下 失神、呼吸停止、心臓停止

煙の習性

1 熱せられて空気より軽くなり上昇する。

画像1 熱せられて空気より軽くなり上昇する。

2 天井まで上昇すると横に広がっていく。

画像2 天井まで上昇すると横に広がっていく。

3 煙の量が増えると下に広がり、水平に広がる。

画像3 煙の量が増えると下に広がり、水平に広がる。

4 火元から離れてくると、冷えて重くなり視界をふさぐ。

画像4 火元から離れてくると、冷えて重くなり視界をふさぐ。

煙から身を守る避難方法

 恐ろしい煙から避難するときのポイントを頭に入れておき、速やかに対処しましょう。

初期段階の火災で煙の色が白い時

ポイント1

短い距離であれば息を止めて一気に走り抜ける。

ポイント1の画像

ポイント2

タオルやハンカチで口と鼻をおおって避難(水があればぬらす)

ポイント2の画像

煙の色が黒い時

ポイント3

廊下や室内では壁づたいに、低く床をはうように逃げる。

ポイント3の画像

ポイント4

ナイロン袋に空気を入れてかぶって避難(1分半ぐらい呼吸できる。)

ポイント4の画像

ポイント5

階段では段と段の間のくぼみに顔をうずめるようにし、はった姿勢で足からおりる。(くぼみには新鮮な空気が残っている。)

ポイント5の画像1ポイント5の画像2