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樹木が枯れる「ナラ枯れ」被害と猛毒キノコ「カエンタケ」にご注意ください

印刷 文字を大きくして印刷 更新日:2022年10月6日更新
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ナラ枯れの被害木が増えています

「ナラ枯れ」とは、森林病害虫の「カシノナガキクイムシ」(以下「カシナガ」)が樹木に大量に入り込み、病原菌の「ナラ菌」を持ち込むことで木が水を吸い上げられなくなり、枯れ死してしまう木の伝染病です。兵庫県では1950年代に北部地域でナラ枯れの被害が確認され、近年また被害が拡大しています。三木市では2017年(平成29年)にナラ枯れの被害が確認されました。

人家や道路の周辺でナラ枯れが発生した場合、倒木による二次被害を防ぐために伐倒駆除(切り倒し)が必要となる場合があります。

本ページの内容をご確認いただき、ナラ枯れが疑われる場合は、森林の管理者および土地の所有者に被害木の対処をご相談ください。
民家裏の山林で倒木による二次被害が懸念される場合は、市農業振興課にもあわせてご相談ください。

三木市内のナラ枯れ発生写真

ナラ枯れの特徴

7月から9月ごろにかけて、紅葉でもないのに葉が赤や茶色になって木が枯れます。被害木の根元には、木くずやカシナガの糞がまざった「フラス」と呼ばれる粉がたまっているのがナラ枯れの被害木の特徴です。
木の幹には、カシナガが木の中に入った時にできる直径2ミリ程度の穴がいくつも確認できます。

ナラ枯れ被害木の根元に堆積したフラス(木くず)  カシノナガキクイムシが入った穴

ナラ枯れ被害の仕組み

カシナガは体長4ミリから5ミリ程度で、昔から日本にいる虫です。
下図のように6~7月ごろに少数のオスが木の中に入り込み、多数の仲間を誘い込むことでメスが持つ「ナラ菌」がまん延して、急激に枯れさせてしまいます。
その後も被害木の中で越冬し、翌年に新たな木に被害を広げてしまいます。

ナラ枯れの仕組み(イメージ図)

被害木の対処方法

道路や人家の周辺でナラ枯れが発生した場合、倒木による二次被害を防ぐために伐倒駆除(切り倒し)による対策が必要になることがあります。切り倒した後は、切込みを入れた幹や株をビニールで包んで薬剤で殺菌したり、裁断して小さなチップにしたりして処分します。
被害木にシートを巻き付けて、幹の中にひそむカシナガを脱出できないようにして周辺の木への被害拡大を防ぐ等の対策方法もあります。ナラ枯れが発生しないための予防をしたり、高樹齢化した大木を予防的に伐採するという対策もあります。
一方で、全ての被害木を切り倒すことは困難なため、人身被害につながるおそれのある場所の木から対策を実施するなど、優先順位をつけて対応していくことが重要です。

猛毒きのこ「カエンタケ」にもご注意を

ナラ枯れが発生した森林では、毒きのこの「カエンタケ」(火炎茸)が発生しやすいといわれています。
非常に強い毒性があり、触れるだけでも触れた部分の皮膚が炎症を起こすことがあります。
もし見つけても触らず、絶対に食べないでください。誤って食べてしまうと、発熱、悪寒、嘔吐、下痢、腹痛、手足のしびれなどの症状が現れ、脳神経障害により死に至ることもあります。
カエンタケを見つけた場合は、森林の管理者にご連絡ください。

カエンタケの画像(出典:厚生労働省ホームページ) カエンタケの画像(出典:厚生労働省ホームページ)
カエンタケの主な特徴

形や色

表面はオレンジ色から赤色,細長い円柱状または棒状で,土から手の指が出ているように群生または単生する。中は白く、硬い

発生時期

夏から秋

発生場所

ブナ,コナラなどナラ類などの広葉樹林の地上に群生して発生する

毒性

毒性は強く、食べても、触っても毒である。薬用と勘違いして酒に浸して飲んで中毒が起き、死亡した例がある

症状

食後30分から、発熱、悪寒、嘔吐、下痢、腹痛、手足のしびれなどの症状を起こす。2日後に、消化器不全、小脳萎縮による運動障害など脳神経障害により死に至ることもある

 出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000143427.html)