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稲見酒造が国登録有形文化財(建造物)に登録されます
稲見酒造が国登録有形文化財(建造物)に登録されます
国の文化審議会(会長島谷弘幸)は、令和7年11月21日開催の同審議会文化財分科会の審議・議決を経て、新たに下記の建造物を登録するよう文部科学大臣に答申を行いました。
この結果、官報告示を経て、登録有形文化財(建造物)に登録される予定です。市内で6箇所目の登録となります。
稲見酒造(いなみしゅぞう)
| 指定区分 |
国登録文化財 |
| 種 別 |
有形文化財(建造物) |
| 名称・年代 |
1 稲見酒造店舗兼主屋 昭和4年頃
2 稲見酒造土蔵 昭和4年頃
3 稲見酒造熟成蔵 明治中期
4 稲見酒造瓶場兼貯酒庫 大正後期
5 稲見酒造煙突 昭和41年頃
6 稲見酒造巽塀 昭和前期
7 稲見酒造黒塀 明治中期
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| 所 有 者 |
個人 |
| 所 在 地 |
三木市芝町513他 |
| 概 要 |
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湯の山街道に南面して建つ造り酒屋の屋敷。店舗兼主屋の周囲に土蔵、熟成蔵、瓶場兼貯酒庫、煙突を配し、敷地東辺を巽塀と黒塀が画す。
店舗兼主屋は2階建で、外壁は黒漆喰塗で軒まで塗込め、正面隅に鏝絵で飾った持送を付す。間口長大で重厚な外観が、地域の歴史的景観の核となる町家。土蔵は内蔵で、2階の各窓庇の持送を鏝絵で飾るなど外観華やか。熟成蔵は2階建の東西棟で北半はかつて精米場で上部を吹抜とする。敷地北西の景観をつくる。瓶場兼貯酒庫は生酒の火入や瓶詰作業用の倉庫。2階建の南北棟で西に下屋を付し、北に便所棟を突出する。南面はモルタル洗出し仕上げとし、石造風の重厚な外観。煙突はかつての米蒸釜用の丸型煙突。上方に向けて窄まる形状で高く聳え、酒造業の象徴的な景観をつくる。巽塀は鉄筋コンクリート造で柱型をみせ、頂部を笠石状につくる。中央部に妻壁風の目隠し壁を立上げた独特な外観が、通りの景観に異彩を放つ。黒塀は外側に焼杉板を高く張り、通り沿いに造り酒屋の歴史的景観をつくる。
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稲見酒造店舗兼主屋 外観

稲見酒造黒塀 外観